先日、愛知学院大学の社会連携セミナー
「模擬裁判体験ゼミナール」に参加しました。
今年のテーマは、
「過去のボヤ騒ぎを理由に、借主が親戚を宿泊させたことを根拠として、貸主が契約解除を求めるのは妥当か」
という民事紛争。
裁判所を模した教室で、受講生が裁判官役となり、事実認定から判決作成まで行う実践的な内容でした。
裁判官の視点を知ることは、行政書士の実務に直結する
担当の先生は、裁判実務では
「和解による解決が重視される」
という点を強調されていました。
そして、和解を成立させるためには、
当事者が冷静に話し合える状態を整えることが不可欠
だと説明されていました。
実はここが、行政書士の専門性と深くつながります。
行政書士は、
- 事実関係の整理
- 時系列の構築
- 主張・証拠の書面化
- 制度の説明
といった「権利義務・事実証明」に関わる部分を適法に担う専門家です。
一方で、交渉や代理は非弁行為となるため行えません。
だからこそ、
当事者が話し合いに進むための“前提づくり”こそ行政書士の役割
と言えます。
裁判官がどのように事実を認定し、どのように争点を整理するのかを理解することは、
行政書士が行う事実整理・書面作成の質を高めるうえで非常に重要です。
AIを活用した「トラブル整理」の精度向上にもつながる
私は現在、
AIを活用したトラブル整理の手法
を実務に取り入れています。
AIで事実・主張・証拠を客観的に可視化することで、
当事者自身が争点を理解しやすくなり、
行政書士としても適法な範囲で
事実整理 → 書面化 → 必要に応じて弁護士等への橋渡し
という流れをより確実に支援できます。
今回の模擬裁判で学んだ「裁判所の思考方法」は、
このAIトラブル整理の精度を高めるうえでも大きなヒントになりました。
学び続けることが、行政書士としての責務
行政書士は、制度や実務の変化に合わせて
学び続けることが求められる専門職です。
昨年は戸惑いもありましたが、
今年は行政書士としての視点を持ちながら参加でき、
実務に直結する学びの多い時間となりました。
今後も、
- 当事者の対話を促すための事実整理
- AIを活用した紛争の可視化
- 専門家としての継続的な学習
を通じて、より質の高い支援を提供していきたいと考えています。

